2013/06/10

俺妹の感想みてるとイライラしてきてツイッターで荒い言葉がでそうになってよくない。俺以外があの子をいじめるのは許さん!状態である。というわけでこっそり書くことにする。

まず、実妹だからといってキモいという理屈が謎。あんなもん単に社会サイズにおける近親/その他比の問題でしかないんじゃないの。マイノリティーきもーいですか実に良識的なことで素晴らしいですね。

まあフェーズ移動してキモいっつーのはいいとしてならタイトルに妹入ってる小説読まなきゃいいじゃん。チャンネル変えたら映っちゃうようなもんじゃねえんだから。本屋いって手にとって買うなりAmazonで検索して数クリックして届いたもんを開封してしなきゃ読めないもんに対して何言ってんだといった感じ。

適当にというにはかなり粘着的にレビュー類読んで文句つけていくけど、まず11巻までの段階で黒猫か桐乃しか残らない。麻奈実たちの立ち位置は物語的に排除されており、あやせは京介の態度において排除されている。12巻で黒猫が選ばれなかったのは、京介が黒猫に対して例えば友達を作ってあげようとしたりしたその想いと同じ方向性で、京介がより桐乃のことを想っていたということ。

誰とも付き合わずに終わったということに対する批判が多いが、批判の方向として正しいのは、期間限定でなくそのまましがらみとかふっ飛ばしてしまえ突き抜けてしまえっていうものしかありえない。前のエントリでも書いたが、桐乃と付き合ってしまい、三年前の事件をもって始まった兄妹の物語を一旦清算するという決断を二人が下した以上、あの先に展開するどのような物語も『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』という物語では語り得ないのだから。

じゃあせめてこの先に期待させろというが、そんなもん一巻から桐乃が「好きであることをやめない」っつてんじゃないの。信頼出来ない語り部をやめた京介の気持ちが残っているってことが明かされただけで充分でしょう。

兄妹感の恋愛を否定した物語であるって何言ってんだろう。じゃあエピローグでキスシーン入れないでしょ…

これまで積み上げたものをぶち壊しってのは本当に意味がわからない。かなり拾ってますよ? ある程度幅を持たせて書いてきたものを11巻で形にまとめて、11巻ラスト2つのエピソードを入れた。12巻で三年前の事件のない普通の兄妹に戻すために櫻井という人間を用意しておいた。黒猫の予言書も拾っている。各人の立ち位置に応じた終わり方があって、その中であくまで主人公が決めた。

各ルート作ればよかったってのは、、何巻からやり直させる気だよとしか……。11巻終了時点からの分岐だと駄作確定だけどいいのだろうか……。

京介が桐乃のことを好きになった理由がわからないってのも多いなあ。そもそも好きになるのに明らかな理由はいらないし、しかも京介が桐乃のことを好きであるということはずっと書いてあった。それが恋愛感情かどうかが伏せられていただけで。彼の好きな相手にたいする好意の現れかたは、例えばかつて恋愛的に好きだった黒猫に対するものや、三年前好きだった相手に対する態度と同じものであるはずで、それは桐乃に対する態度と何も変わらない。それでいいんじゃないの。

兄妹愛だと思ってたのに!ってのもあるけど、それで文句つけるんだったら11巻で文句言ってやめりゃいいのに。妹が兄のことを恋愛的に好きなのは良くて、兄が妹のことを好きなのは異常だという理屈なのかしら。

だいぶすっきりした。寝る。

(追記)
11巻を経てもなお、外挿された理想の「俺妹」と実測とのずれを見て実測がおかしいとか言うのはなんなんですかね。実測に合わせて整合するように解釈しなおしゃいいのに。