2019/12/14

Dr.STONE1期

Dr.STONEの1期みおわった。俺これすげー好きっすね。

もともとジャンプ連載でそんな注目して読んでたわけではなく、ただ時々突出した回(たとえばスイカの眼鏡回とか)がある漫画という印象だったんだけど、アニメになって通して見てみるとすごく良く組んであるのがわかって、俺は正しく配置されてる感が大好物なのでかなり面白かったっす。

お話の流れとしては、謎の石化光線で現代人がみんな石化させられて現代文明が滅びて三千年経ったところで科学少年だった主人公の千空が復活して、たまたま石化光線逃れた宇宙飛行士組(含む千空の義父)の子孫たち(まだ狩猟採集レベル)と出会ったりしつつ千空の科学知識を基に少しずつ三千年後の世界(STONE WORLD)の科学レベルをステップアップさせていくって形ですね。ガラスつくったり電球灯したり、アニメのラストでレコードプレーヤーまで到達。あとラーメン

通して見たときにまず気づくのは、千空の科学知識に基づいた俺Tueの中で、実は千空は現代に既にあったものを再現/再発明しているだけで、彼はいまのところ一度も発見/発明をしていないって点です。STONE WORLDにおいて最も優れた科学能力を持っているのだけれど。これが意識的に描かれていることがあからさまになったのが、クロムが前知識なしで水車を再発明したシーン。車輪の再発明って言葉がありますけど、クロムの再発明はこれまでに千空=先人から学んだ科学知識をベースに確かに「発明」したもので、千空が再現したものとは明らかに違う。このシーンは、車輪の再発明の絵でまったく別のものを表現してたり、作り上げるまでにいろいろなものが組まれる(千空とクロムの出会いもそうですが、カセキのじーさんだとかスイカ(ちっちゃい)とか他のメンツもそう)様子と、全てが正しく組まれなければ全部回らないという歯車系が意識されてかなり印象的です。その中で、STONE WORLDにも知識ではなく行為としての科学が確かにあるのがすとんとくる、という。

正しい配置という意味ではマグマ回だとかカセキのじーさん回だとかでも表現されてて、ただマグマ回はちょっとクサいかしら。でもまあ正しく配置されるのは好きです。1期ラストのレコードが入ったタイムカプセルは、千空だけでは開くことができなかったわけで。とにかくこまごまと意識的なんですよね。物語構成だけでなく、一枚絵的な絵においてもそう。星と電球、水車とレコード、etc.

あーそういや、STONE(石)と意思もかかってますな。ダジャレや。でもこちらも悪くないです。2期いつなんじゃろ。