メダリスト、アニメより漫画のほうが好きなのはなんでか考えてた。
やっぱりアニメは時間的制約があるから、決して全てを詰め込むことはできなくて、全てを強調することもできない。
メダリストの5巻と6巻の素晴らしさは、6巻52ページからの4ページ(ノービスA女子の「完走」)において、結束いのりの頑張りも綺麗なところも全て描ききろうとしてる場面に収束する。
だからこそ、5巻と6巻に登場した多すぎるといっていい少女達の平行性が、漫画であってすら描ききれないそれぞれの価値を全て描こうとしたものだと確信できる。というか、自分が美しいと思ったものを全部描ききらなければならないという強迫性すら感じる。
この物語の主役は結束いのりだから、他の子の全てを描くことはもちろんできないけれど、美しいと思ったものを可能な限り公正に評価しなければ、結束いのりの美しさを美しいと自信を持って描くことができないから。
まあ俺には作者の感情は決してわからないけれど、俺がこの漫画を尋常じゃなく好きなのは、上に書いたような作者の熱情とその完遂を感じたからだということだけは間違いないです。