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2020/07/01

『ATRI -My Dear Moments-』 感想

ATRIプレイしたので感想書いときます。

読んでいる途中ずっと頭の中にあったのは、「高性能」なロボとはという問いです。

「高性能」という単語は美少女ロボでちっちゃくて元気に手を挙げてドヤ顔してるのでかわいいアトリがよく「高性能ですから!」とか言うし高性能なはだしだったり高性能なのではみがきが上手にできなかったり高性能なおへそ(それは俺の妄想である)だったり高性能なのできれいな水を流すのだろうかとか考えながら読んでしまうので強制的に印象付けられた記憶があります。

一方でアトリは歯磨きが上手にできない(重要)だけでなくて、料理とか掃除とかも別に得意ではなかったりして、一般的にイメージされる高性能なロボットではない(ポンコツは差別語だと学習したぞ)です。主人公くんの失われた足を補償するだけなら、別に義足でも構わないし、高性能な義足であればきっと足としての機能を人型ロボットなどより完全にこなすだろう。幅も取らないし。

では、「高性能」とは何なのか。物語内でいくつもその手がかりとなるだろう場面が置かれていて、例えば体験版終わりくらいの校舎に電気を引くシーン。ここで、アトリがよく嫉妬する相手である主人公の友人、竜司がモノ作ったりして活躍する。主人公くんの脳だけではできなくて、「高性能」な手があったから実現された。つまり、身体が拡張されている。あるいは同じシーンで、電気のない水没した世界の機能不全な初等教育と可能性が明らかにマッチしていない凛々花という少女が「夜でも本が読める」ようになることだとか、アカデミーというものの存在を認識すること。これもやっぱり凛々花を拡張している。

少なくとも俺の中ではこの時点で、拡張という意味で「高性能」という言葉を使っているのだろうと仮定されてたと思います。

もう一つ性能に関わるワードとして、機能の話もちょこちょこ出てきて、例えば栄養摂取機能がないアトリが美味しいものを食べるシーンだったり、あるいは高性能なはだしを持つアトリの靴の話であったりですね。無駄なものに喜びがある、と。歯磨きが上手にできる高機能なロボではなく、歯磨きが上手にできなくてマスターに歯磨きをしてもらわなければならないロボが高性能ですから!(ドヤ)と。

機能の話が完璧な絵として表現されるのがアトリとのキスシーンの一枚絵というのもすげー良くて、このときアトリはそもそも高機能なはだしには不要ないつものローファーですらなく歩くだけなら機能性の低いヒール付きのサンダルを履いている。後にアトリはこの靴の機能として主人公くんと顔が近くなると挙げていますが、このキスシーンの絵では、その顔が近づくという機能すら放棄されていて、アトリは背伸びしていてヒールが地面から浮いてしまっている。主人公くんがいつも使っている杖がアトリのヒールのちょうど横でしっかり接地しているのと対比されながら。一枚絵の中で機能ではないということが象徴されている。

とにかく本編を通して「高性能」とはってのが一本貫かれてるんですよね。ED前のシーンもそうで、主人公くんは確かにアトリに拡張されてしまった。補償の義足をつけていたときの、かつて在ったものへの幻肢痛は、未だ見ないものへの幻視痛=希求に転換されていて。完璧なラストかつプロローグにもなっていると思います。

こんなとこかしら。何はともあれめっちゃ面白かったっす。ところで最後プロローグにもなってると書きましたが、ちゃんと続編できそうだなというのも思いました。ここをプロローグにして、一本道タイプでアカデミー編だとかいろいろあるところどころで個別分岐のアトリtrueみたいな感じのやつ。凛々花ルートみたいのではよ。

2018/07/23

Summer Pockets 感想

気が向いたのでサマポケの感想。

とりあえずネタバレ前に(体験版)プレイ前に得てた事前情報について触れておくと、麻枝准がえらい人で新島夕とかが書いてて夏で島で色素薄そうなヒロインの後ろ姿がキービジュアルでよし買うかといったところでした。

で、CLANNAD以降やってないしいまだに真琴ルートのテキストの印象が最大値な麻枝准は置いておいて、新島夕に関して言えば、恋カケに対する唯一の不満、ラストシーンでの(目を閉じた状態での)期待に持っていくまでにglorious daysを要求した件に対する不満がまだ残っている状態でのプレイ開始でした。

そんで体験版やって、あーこれは『へじゃぷ』の話なんだろうなと。この段階では『へじゃぷ』は恐らくデジャブ(=見たことある気がする)に対して、いつか見る気がする、なんじゃないかという妄想です。恋カケじゃねーか。はい。

ほんじゃ以下ネタバレ込みで。

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個別ですが、鴎ルートはアナル*マーク前に書いた意味で姫野さんと同じことやってるようにしか見えなかったです。紬ルートは灯台の中で迷う(照らす側)というのに決断主義が思い浮かんでしまって集中できなかったので俺の脳が悪かった感じ。蒼さんルートはわりと好み。しろはルートは、夏休みとしてイベントが並んでいて、これはおそらくALKA(うみちゃん)との対比ではあったのだろうけど、イベントの並んでいなかった自分の小学生のころの記憶とかがつらつら浮かんでしまってあんまり集中してなかった記憶があります。総じて言うと、個別4ルートについて言えば、あまり楽しめませんでした。

このゲームでもっとも興味深かったのはALKA編からPocketのしろはの後ろ姿が映ったCG(発表時に出たあの絵です)までで、けっこう変わったことをやっている。ALKAではうみちゃんがチャーハン作らなくてさみしい状態からスタートして、チャーハン作れるうみちゃんとかがフラッシュバックされたりしながら話が進む。しろはの未来視の話とうみちゃんが過去に戻れる話だとかが展開しながらうみちゃんが過去から未来へと進む時系列から見ると幼児退行していく。

そして、鳥白島という場所、Summer Pocketsというタイトル(ポケットは出し入れを持つ特異点※厳密な意味ではない)、過去だけではなく未来の記憶も持つ蝶がふわふわと浮いている状況が過去と未来を前後不覚にふわふわとさせる。この段階ではまだ、『へじゃぷ』は未来に対する既視感(「未来の思い出」というワードは明示的に出てくる)という意味しかないものだという認識でした。花火のシーンでうみちゃんのいるべき隙間が「あったもの」と同時に未来に埋められるであろう隙間であるように。

そういえばうみちゃんの幼児退行は全く涙腺には来ませんでした(そもそもこのゲームで泣いてはいない。おにギュでは泣いた。こはくかわいい…)が、これは既に俺の中で過去未来の方角は意味を持っていなかったからです。折り紙でうみちゃんが「できた……?」ってしろはの方を見て笑う絵やテキストが独立して十分な強度を持っているにもかかわらず。

そんなこんなしてるうちにちっちゃいこしかいない(かわいい)Pocket編に入るわけですが、ここで「未来の思い出」として映るいろいろなシーンが面白い。見たことのあるシーンだけではなく、見たことがないシーンも、見たことがある気がするシーンも映しだされる。テキスト差分でですね。

ナイーブに言えば「未来の思い出」であって、未来がある程度の不定性を孕んでいるということになる。一方で、未来の思い出も含んだものが鳥白島には雑多に蝶という形状でふわふわと置かれている。整理する前の蔵のように。つまり、鳥白島というポケットは出し入れの区別なく何かを溜めておく場所として配置されている。生まれるかもしれないものと生まれなかったかもしれないものが区別なく。

これがある種の人間に対する慰撫なのか、アイディアしかない物語を意味しているのかはゲスパーが過ぎるのでしりませんが、glorious daysをこの島が前提としているという情報を少なくとも俺は受け取らなかった。だから、「未来の思い出」の中に見たことのないとても綺麗な1枚絵が映ったときはめっちゃ笑いました。ここでか!と。

逆にそこから先の蔵の整理→物語としての締めは、少し残念だったというのが正直なところですが、物語らずにはいられないと言うのであればまあそれはそれでという気持ちもあります。

こんなとこか。おし*まい。

2015/01/18

『J.Q.V 人類救済部 ~With love from isotope~』

こんばんは。増田に2本書いたらトラバが1件ついて嬉しい日曜日でした。不毛感すげえ。

それは置いといて、すみれが予定調和的に延期になったので1月のエロゲ0本になってしまい、かといって積みゲはだてに積まれてないだけあってやる気が置きず、結局同人エロゲ漁ってJ.Q.Vってのプレイしたのでその感想でも。

まず体験版やったんですけど、プレイ開始して即わかるC†Cのオマージュ臭がすごい。特に主人公のキャラというか喋り。しまいにゃ他者がうんぬんとか言い出したのでここまでやるんなら一応やるかーと思ってDMMで購入。

人間が思考によって簡単に他の生物に変容してしまう世界に残された3人という状況設定の下、現在と過去を交互に語ってその中での主人公の変容の様子とSF的ガジェットを開示していくという流れです。

まあ当然のごとくSF的ガジェットは主人公と密接に接続されています。主人公と他者との関わり方みたいなもんがメインテーマなんですけど、主人公の原罪からくる他者への干渉の強さがまずある。調整を知らないっつーか。簡単に人が他の生物に変容する世界においてこれは主人公が他者を変容させてしまうことで強調して表現されています。

まず、主人公は強さをそのままに他者をコントロールすることで彼の王国を保持しようとする。が、当然のごとく失敗。均衡してるように見えても不安定に決まっているから。そんじゃあ他者に変容させられることを望む人間(彬名)ならマッチするのかというとそれは主人公のほうで拒絶する。めんどくさい主人公がここで初めて自分の願望(他者を優しく傷つけたい)を自覚する。やり方はわからないままだけれど。なおここで彬名が人間としての自分の有り様を貫いて犬に変容するシーンは見事でした。どうしても徹底している姿には惹かれてしまう。

ここまでが過去回想で語られる部分です。そして現在のほうでは、主人公はトリックスター的なナタリアの出自を知ることで、1対1(私とあなた)では殆ど何の影響も与えないような弱い触れ方の存在に気づく。主人公と多数の他者との1対1の弱い干渉のアンサンブルは、他者それぞれは変化させずに、主人公という1と主人公以外の世界という1を大きく変容させる。観測うんぬんネタで強弱を扱ったのはあまり見たことなかったのでこのあたりは結構好印象です。そういや平行した多数のナタリアの絵も良かったですね。

といった感じで流れ自体は好みなんですけど、魅力的なヒロインが彬名ひとりしかいないのと、本筋が読みやすいわりに設定の説明が多いのでかなりダレながらプレイしてたんですよね…。彬名の変容とか、いいシーンもいくつかあったんですけど、それを見るためだけにゲームをプレイしなおすほどの印象は受けず。まあガジェットにウェイト置くひとなら普通に楽しく読めると思うので、合わなかったというだけの話ではありますが。

2014/12/30

今年やったエロゲ(新作)を数えてみたところ14本だったようです。9月10月買ってないのでこんなもんですかね。見返してみると、『はるかかなた』の雫ルートと、『蒼の彼方のフォーリズム』のみさきルートが記憶に残ってるかな。

『はるかかなた』自体はひどいバグゲー(強制終了とか音ズレとか)だったりメインだと思われるはるかルートが凄く嫌いなシナリオだったりするんですが、幼なじみの雫ルートはバグにも負けず既に3~4回やっております。このゲームは「私のために泣いてくれてありがとう」などという煽り文句に象徴されるように、所謂泣きゲのフォーマットのようなものを意識して作られています。まあ病気だとか家庭環境の酷さだとか生死とかそういうやつ。で、その辺に踊らされてしまったのがはるかルート、特にわざわざnormalとtrueに分けたあたりで、これは正直いって嫌いです。

一方、雫ルートでは、人が死のうが猫が死のうが全て雫の笑顔の価値を主人公およびプレイヤーに認識させるための道具でしかない、という暴挙をぶちかまします。起承転結の転にあたる部分で雫の立ち絵の(これまでと同じ)笑顔に対する認識が転換させられ、転から結に至るまでの物語と主人公の思考・行動は雫の笑顔を志向するだけの存在となる。そして全てはラストシーンの雫の笑顔の一枚絵に収束し、俺は当然のように脳がやられる、と。

『蒼の彼方のフォーリズム』は、フライングサーカスっていうスポーツの部活ものですけど、みさきルートは特に理解不能な才能を目の当たりにした人間の描写が見事。相手の才能を理解すらできない賢しいみさきのペラッペラな言葉だとか、その自分の薄さに感づいた状態で、自らに憧れる少女に接するときの態度だとか。みさきの中で澱んでいく苛立ちの描写もライターさんの怨念を感じるレベルで上手い。例えば、天才である明日香が飛ぶ様子を見る際に、"みさきはもたれかかっていたバスのボディに、コツンと後頭部を当てて、けだるそうに空を見上げる。" このテキストでみさきはわざわざ"コツンと"音を立てている。

こういったみさきの姿は、かつてフライングサーカスで挫折して今は選手でなくコーチをやっている主人公の相似形でもあります。主人公はみさきがフライングサーカスから目を逸そうとする様を見て、極めて身勝手に、みさきに自分を投影し始める。そして、フライングサーカスへの未練を残す二人が、グラウンドの喧騒から取り残された夕日の差し込む教室で対峙するシーン。主人公は自分の情けなさを語り、さらに身勝手にもみさきに「飛んでくれ」と言う。みっともないにも程があるんですが、だからこそ、それを聞いたみさきが初めてペラッペラな言葉ではぐらかすのをやめてぐちゃぐちゃの自分をさらけ出し、主人公と契約してフライングサーカスの練習を再開するわけです。このどん詰まりの二人の狭さは、クライマックスとなる試合での狭い戦術にも繋がっているので、試合もけっこう面白く読めた記憶があります。

まあ時間できたらどちらももう一回やりたいところではあります。はるかかなたのパッチはver.3(これはひどい)とか出たらしいですし。

2014/12/17

『夏めろ』 雑感

夏めろをようやくプレイし終えたので雑感。

とにかくプレイしててきつかった。原因ははっきりしてて、やたらと描写が上手い主人公の思考回路がすんげー嫌。初めて付き合った年上の彼女と別れてしばらく経った非童貞の高校三年生男子の、高校生活最後の夏における思考回路として生々しすぎる。特に、自分に好意を持っているだろうと思われる女(妹は含まれない)を前にした時。

例えば、美夏の胸揉んでるうちに興奮してきてセックスしてしまうとことか。「先っちょだけだから」とか言って迫ってたけどそんな台詞エロゲで聞きたくねえよ……。そういうのはですね、現実で女を知った気になった高校生のガキがやってください。俺はヘッドホンつけて登場人物が全員18歳以上のエロゲをしたいのであって、ちんこから我慢汁出っぱなしみたいな高校生のエロガキの生態観察をしたいわけではないのである。あとエロシーンで言うと橘花ルートの初Hシーンも主人公が気持ち悪すぎて耐えられんかった。レイプじゃねえのあれ。エロシーン以外だと別れた先輩と電話するシーンも、あーこういう奴がお別れのセックス(はぁと)するのかなーと思いながら読んでた。

要するに、現実において俺が嫌悪するタイプの人間を主人公として、一人称で物語られていたわけです。ヘッドホンして関わらないでいれば見なくていいはずのものを、彼らの内面を含めてやたらと達者なテキストで読むことになったと。もちろん、俺は彼らではないので、彼らが外部に語ったものから類推した「彼ら」しかわかんないですけど、プレイしててとにかくきつかった。

まあこんだけ嫌悪感抱くってことは、よく出来ていたということでもあります。美夏ルートとか、ヤっちまってからちゃんと付き合うまでの描写かなり上手いですし。橘花ルートは初Hシーン以降は冷静に読めなかったので判断できないですけど、共通で縁側で寝てる橘花を見つける直前のテキストなんかは他人の家の臭いがするレベル。

意外と上履きが汚い委員長は、途中で普通に怖くなったのでやめました。もったいないことをしたかもしれん。

秋ちゃんルートは主人公への嫌悪感が比較的少なかったのでふつーに読めたかな。恋愛SLG的な好感度の上げ方で仲良い先輩後輩になって、みんなで遊びに行って、二人でデートして告白して、夏祭りの帰り道でキスして、誰もいない家に呼んでセックス、というテンプレ展開なんだけど、それがどっかから聞いたような「お付き合い」をする高校生的なリアリティを与えている。ただまあこれも高校生のみなさん頑張ってくださいといった感じ。

つぐみ様は、こんなもん大好物に決まっているので書く必要もない気がしますが、プレイ中はとにかくつぐみ様の一言一言に「はい… 悪いお兄ちゃんでごめんなさい…」してたようです。あんなんひきょう。

2014/02/16

MeltyMoment -メルティモーメント- 感想

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2014/01/13

1月購入予定メモ

咲2話見終わって照さんの素足について思いを馳せ終わったら暇になりました。どうしても咲さんを透かして照さんを見てしまうようです。

書くことが特に思いつかないので1月購入予定のメモ。MeltyMomentは予約済み(たしかソフマップ)、まだ迷ってるのが有紗(キスアト)。


MeltyMomentは体験版は特によくも悪くもない感じだったんですが、ラブクエがすごかったのもあって予約しました。ラブクエとの違いで目立つのはやっぱり移動先選択マップでの時間経過ですね。システムとしては、マップで移動先選ばずにぼーっとまってると10秒とかそのくらいでゲーム内の時間が30分とか経過してヒロインのいる場所が変わってそれに応じて発生するイベントも変化するというものです。

面白いのは、特定のヒロインの時間移動によるイベント差分を総当りすることで、主人公がいないときのヒロインの行動を推察できるという点。例えばすみれ。ツンデレっぽいキャラなんですけど、時間経過を追っていくと「主人公と放課後に偶然出会う」ためにうろうろしていることがわかるようになってたりする。いっそのことすみれさんの共通でのデレ具合を完全に無くしてしまって、このシステムによってのみ感情を推察できるとかにすると俺が大喜びすると思われますがまあ今のままでも十分楽しいです。主人公をストーキングするヒロインをストーキングするプレイヤーがいますが気にしないようにしましょう。

ただ、これ自体は面白いんですが、全部読もうとするとかなり時間かかるのが難点。特定ヒロインを追っかけるだけならテキスト量自体は適量なんですけど、マップ時間経過の待ち時間をスキップできない(たぶん)せいでかなりだるい。そこが少しもったいないですね。


MeltyMoment以外で気になってるのはキスアト。体験版の段階では4人中3人はかなりどうでも良かったんですが、有紗がかなりかわいかったので有紗買いするかどうかで迷い中です。

有紗、初めはカタコト系で苦手だなーと思ってたんだけど、人見知りの彼女が誰を「他人」とみなすかの感覚のうまさとか、主人公が褒められる予感を感じるとちょっとだけ嬉しそうに人見知りを忘れて会話に入るところとかで気になりはじめ、とどめがあのバレンタインデーでのチョコの渡し方。あのわがままは相当かわいいですね。俺もワガママ同盟組みたいので金で解決(購入)したいところではありますが、他3人がどうでも良すぎたので2月発売作品も考えて余裕があれば、かな。

2014/01/12

恋する夏のラストリゾート 体験版

恋する夏のラストリゾートの体験版やったんだけど何これちょう怖い。萌えゲーの皮の下に何かやばいもん隠してるとしか思えない。

HPのあらすじによれば、主人公は大学生でリゾート地でバイトを始めてバイト仲間は美少女ばっかで各種とりそろえられておりおまけにニセコイとかこれだから大学生ってやつは全くうらやまけしからん!といったお話らしいです。確かに体験版でも表面上はそんな感じで萌えゲーっぽく話がすすんでいきました。表面上だけは。

ただ読んでるとなんかいろいろ不自然。特にリゾート行ってからですね。日給25,000円でリゾートの宿泊施設に住み込み3食付きでおまけに美少女の後輩と同じ部屋という素敵すぎるバイト内容についてはエロゲなので良いんだけど、実際の仕事内容がおかしい。

まず、リゾート地でヒロインがコスプレチックな制服着てるのになぜか接客描写が一切存在しないところで違和感。まあ最初は単に出来悪いだけかなーと思って読んでたんですけど、どうも本当に客が存在しないらしい。しかも、ヒロインの誰もそのことを不自然だと思っていない様子。はて?

いちおう主人公が違和感感じてたずねると「一般開放前だから」と説明されるんですが(もしこれが本当だとしたら酷く出来の悪い設定である)、たぶんこれはウソだと思われます。

というのも他にもいろいろ不自然な点があって、例えば毎日のバイト後に主人公とヒロインが管理人さんに提出する日報ですね。主人公はバイトしてて気になったこと報告してるみたいなのでまあいいとして、しばらく後に、ヒロイン(のうち少なくとも羽海)は「実は」主人公の観察日記を管理人さん提出してることが明かされます。

そう言えば管理人さんがちょくちょく主人公の家族構成とか「あなたがそういう性格になったのはなぜ?」みたいなことを主人公に(あたかもカウンセリングのように)尋ねたりしてる場面もありましたね。で、疑問が浮かんできたわけです。ひょっとして主人公はモルモットのようなものなんじゃないか?と。

疑いが出たあとだと、日給の高さとか客がいないこととかも腑に落ちます。そんなこと考えながらゲーム眺めると羽海とキスしたりセックスしたりしてることの薄ら寒さがすごくて(なお、羽海さんはセックスしたあとすぐに管理人さんに報告しにいったようです)。

体験版プレイ後、かなり気持ち悪さが残ったので先は非常に気になります。ただ、「リゾート」が主人公(とヒロイン)を対象としたものだとした場合、かなりうまくやって貰えないと個人的に合わないと思うので、様子見ですかね。

2013/08/14

『天色*アイルノーツ』 感想

アイルノーツのプレイ感想。オナニーバレしかない。

素晴らしいおなにーゲーである。

なお、ここで言うオナニーの主体はプレイヤーでも製作者でもなく、ヒロインです。おんにゃのこがおなにーするのを眺めるのが好きで好きで見てると自分がオナニーするのをすっかり忘れてしまうどころかオナニーした気分になってしまってすっかり満足してしまう皆様方におかれましてはこのゲームは傑作となることでしょう。もはやちんこが勃たなくなってしまった皆様方におかれましてもおんにゃのこ一人称に感情移入することにより美少女になって様々なオナニーを疑似体験できる素晴らしいゲームとなっております。

攻略対象は6人ですが、うち3人がシーン回想付きのオナニーを装備しており(※ティア先生がアフターでオナニーをしているが、即座に主人公に見つかってしまい回想シーンではすでに主人公が目の前に居るのでこれはオナニーに含まないこととする。そもそもオナニーというものは自ら慰めるわけでそこには他者は存在しないはずで、ヒロインが妄想するちんこも妄想上の産物であることが好ましく、この意味で初体験以降に行われるオナニーはもはやおなにー強度の点で劣っているといわざるを得ない)、むっつりすけべで日常シーンの立ち絵ですらエッチな教本を常に胸にかかえているティアせんせいの初Hシーンにおける自白を含めるとなんと4/6, 約分すると2/3, 百分率では67%, 打率6割7分のオナニー率でございます。

まあいくら打率が高くても質が悪けりゃあかんのですが、このゲームのオナニーは質もバリエーションも素晴らしい。以下、オナニー回想のあるヒロインそれぞれについてプレイした順に紹介。


まずシャーリィさん。金髪ロングの圧倒的な見た目。あんまり黄色っぽいのよりこのくらいの髪の色のほうが好きですね。シナリオを全体的に見るといまいちだったり、オタ要素がうざかったりといった欠点が大きいのでそこまで好きではないんですが、オナニーのためだけに存在している8章は圧巻。

簡単に言うと、初恋の病気にかかってしまってえっちな気分が止まらないシャーリィさんが外敵の妨害にも負けずたった一つオナニーという目的に向かって突き進むというチャプターです。最大の敵はシャーリィさんの実兄。妹がオナニーしようとしてるところにノックしてくるお兄ちゃんがエロゲにいていいのだろうか。というかあいつはそんなことだから主人公になれなかったに違いない。こちとらヒロインのオナニーの気配を探りながらプレイしているような部分があるので、ヒロインがひとりになってドキドキしはじめたりしたらもう「チャーンス…?」とか思うわけでどんどん興奮が高まり始め、まさにシャーリィさんの手がこかんに伸びるぞぉぉおといったところで邪魔してきやがる。シャーリィさんは欲求不満。俺も欲求不満。これが繰り返されることによって俺とシャーリィさんの目的も欲求不満度も同期していくわけです。そうして溜めて溜めて溜めすぎだろうと思った絶妙なタイミングでの教室でのこっそりオナニーのカタルシスといったら尋常なものではないです。

なお、シャーリィさんはこれが初オナニーだったそうです。将来が心配ですね。


続いてセリアンスローブのハーフである真咲さん。この娘のルートは凄い。後半いまいちですけど、このゲームで一番好きな2つのルートのうちの一つですね。もう一つ好きなティア先生のルートは、綺麗とか上手いとか表現される類の良さだと思うんですが、真咲さんのはなんかよくわからんが凄くかわいい。プレイしてるとかわいい圧がぐんぐん高まってきてもうだめギブかわいい…といったような感じ。挙げるとすれば、声優さんの声と、あとは言葉が次第に減って「わふ」が増え、終いにゃ「わふ」と頭を撫でるしっぽを振るくらいしか存在しなくなるところですかね。他には、、Hシーンで地の文の硬さに不釣り合いな頭のわるい会話文を持ってくるバランスも絶妙かなぁ。よくわからん。が、かわいい。

この娘のオナニーは若干惜しいですね(なぜ上から目線。オナニー評論家みたいなことになってるな…)。真咲さんすぐオナニーしちゃうのでこんなんじゃいけないと反省してオナ禁するんですよ。まあ、哀しいことではありますがここまでは良いです。問題はこっからの展開で、俺は真咲さんの前に「外部との闘いに打ち勝ってオナニーを完遂したシャーリィさん」を見ているので、ついついメタな視点に立ってしまいまして、さてはこのオナ禁は「自分との闘いに負けてオナニーしてしまう真咲さん」への振りだろうと妄想しちゃったんですよね。で一人で素晴らしいおなにーゲーだ!とか興奮してたら実際には主人公がカッコよく告白とかしちゃってセックスしてしまうという……。ていうかそもそもテキスト的にシャーリィさんとライター違うだろ気づけ。


ラストは夕音さん。この娘はただひたすらエロい。シナリオは特に7~8章の主人公の「いい先生」っぷりが鼻についてイラッとくる(一回中断して別のルートやった)んですけど、そこで夕音さんが主人公に惚れて以降は初♡恋のターンが開始されるので問題ないかと。女学生(なぜかこの表記があってる気がする)の妄想が迸ってちょっと大人ぶって大人の男である先生をからかいたい感じもなかなか。子供っぽさがでるのはもっとずっと少ないほうがよかったりしますが。

で、この娘のオナニーなんですが、主人公の匂いがおかずです。COOKPADとかで定番のおかず検索したらトップにくるやつ。まあ匂いの元にもいろいろありまして、パンツがいいとかいや靴下だとかばかやろうシャツに決まってんだろとかで喧嘩してる着衣派とか、布団に決まってんだろ包まれ感が違うだろとか枕ナメんな雪さんだぞのベッド派とかいろいろありますが、夕音さんはどうやらおかずは二品用意するいいおよめさんらしく、主人公の汗くさいジャージと主人公の枕を同時にチョイスしてくれました。なんか泣けてきた。しかもジャージは密着感を重視して自分の素肌に直接着て、枕も密着感を重視して自分の こかん に ちょく せつ (ここで文章は途切れている

しかもねー。夕音さんは賢いので主人公が淫行教師になっちゃうのを気にして、告白しないように恋心を押さえつけようとしてたんですけど(それもあって溜まった欲求がこのおかず二品オナニーに繋がった)、このシーンで「そうなったら(オナニーしてるの主人公にバレたら)、私は自分の気持ちを言えるのかな?」 とか言いながら主人公の枕に告白するように(実際にはこかんを擦りつけている)オナニーします。この辺の情念のこもり方もよかったですね。

なお、その後同じ枕で主人公は快眠したようです。早朝に自前のおしっこアラームで目覚める俺に謝るといいと思うよ♪


むっつりスケベのティアせんせいについても書きたいところですが長くなったしオナニー回想ないのでこのくらいで。数えてみたらこの文章中に自慰行為を表す文字列が33個もあるそうです。1時間半もかけてなにやってんだと思わなくもない。

2013/04/29

『運命予報をお知らせします』 感想 (ネタバレ無し)

ついさっきプレイし終わりました。素晴らしい作品です。デビュー作だとか今月もう一本買って先にプレイした少女神域なんちゃらが非常にダメな感じだったとかで評価が甘くなっているわけではなく。Lassは次出ても絶対買わないからな! あ、ヨナキウグイスさんは積極的に買っていこうと思います。

たぶんそんなに売れてないと思うので頑張って重大なネタバレ無しで宣伝したいと思います。できるかなあ。\お兄ちゃん、頑張って!/ ……こんなん書いて余計自信なくなってきた。(4/30 追記:おなにーバレ注意!)

一言で言うと、ごく普通の舞台で、真っ向から「本当の恋」なんていうド直球のテーマを見事に描ききった作品です。ひどく理屈っぽい主人公を据えて、ルートの構成もかっちりしていていながら理屈のみで終わることなく。かといって「細けえことはいいんだよ!」というだけに陥ることもない。絵とか演出が弱いかな、とは思いますが、それでも充分すぎるほどの力作であることは間違いないっすね。

さて、簡単に紹介します。物語の舞台としてはただの学園ものです。魔法とか特殊技能を学んだりはせず、男女共学の普通の学校。その中で主人公は学園の執行部に属すことになって、そこにいる4人の女の子がヒロインです。この執行部も別に巨大な権限を持つことはなく、変わったこともしません。仕事と言えば、球技大会とか文化祭とかの裏方くらいなものです。

ヒロインも、実妹の光、クラスメイトの夕紀、先輩その1の観月、執行部会長の夏帆、の四人で空から降ってくる少女はいません。あくまで普通の舞台ですね。かといって読ませる力がないわけではないです。掛け合いが楽しい、というか金髪ロリちょろいダダ甘いじって面白可愛い観月せんぱいがとにかくかわいいので彼女を見ているだけで読んでいけます。ちなみに観月せんぱいルートはロリ少女に理屈っぽい主人公が叩きのめされるベストルートだと思います。過去の真相は強烈ですし、圧倒的な優しさっつうもんも見せてもらえました。体験版感想で西尾維新的ツンデレなどと評したことを深く反省する次第であります。

そうそう、ルート構成も上手いです。デビュー作ということで俺みたくライターさんの同人作品をやったことない人をスムーズにのせてくれたなーと。このゲームの構造は、基本的に時系列に沿った一本のラインがあってその途中で各ヒロインのルートに分岐という形になってるんですが、まずはごく普通のエロゲ妹に見える光ルートへの分岐に向かって展開します。この非常に慣れ親しんだタイプのキャラクターへの道で、次第にプレイヤーに違和感を抱かせ、何が真相なのか不安にさせていくのは上手い。あっこのゲームは普通に見えるけど何かあるぞ、と思わせてくれます。

選択肢は構成に従ってシンプルに3つ。光を選ぶか。夕紀を選ぶか。観月/夏帆のどちらを選ぶか。選択肢が出る場面が特徴的で、前者二つは「選ばない」ほうが"物語上自然"な状況で選択肢がポップアップされます。ただし、メインがあってサブ的に他のヒロインのルートがあるといったわけではないのが良いところです。まず光ルート選んで貰えればわかると思うんですが、選択肢時点においてそのキャラを選ぶことの隙をしっかり個別ルート内で問題として取り扱い、きれいに解消してくれます。この辺はかなり丁寧。理屈っぽいともいいますが。

また、この構成だと当然ながら最後に行くに従って「選ばれなかったヒロイン」が増えていくことになります。しかも"物語上自然"に。さて、わざわざダブルクオーテーションつけましたが、"物語上自然"って何だよって話なわけで。例え選ばれないことが自然であったとしても、「選ばれなかったヒロイン」の恋心は確かに存在していたはずだろう、と。その扱いはどうするんじゃ!と心優しい僕ちんなんかは思ってしまうわけです。

この恋心の取り扱いについては夏帆せんぱいルートでしっかり描かれます。この作品の見事な点の一つでしょうね。まあそのせいで夏帆おっぱいルートなのに観月ちっぱいのほうが魅力的だという困った状態になってたりもするのですが、観月せんぱいがかわいすぎるのでしょうがないかと。ちなみに観月せんぱいはおなにーを覚えたそうです。性徴物語って素晴らしいですね☆

こんなところかなー。宣伝になってるのだろうか…。ともあれ、がっぷり四つの恋愛賛歌で読み応えもある非常に良い作品でした。大変に気分が良いようです。

あー明日しごとしたくねえ……。

2013/04/07

『向日葵の教会と長い夏休み』 感想

ようやくひまなつ全4ルートプレイし終わったので感想を。

とにかく力入れて作ってあるなーというのがまず。音楽とか、一枚で有無言わさないような絵とか。これらは文句なしに素晴らしい。テキスト読む手が止まって呆けたようにCG眺める時間がかなりありましたね……。

シナリオについては、複数ライターさんで各ルートいろんなテーマを書いているにも関わらず『向日葵の教会と長い夏休み』から外れることはなかったと思います。まあ主人公のキャラは数人いましたけど、ほとんど悪印象は受けなかったかなー。

ほんじゃ各ルートについて。プレイした順で。ちなみに推奨攻略順は金剛石→ルカ→詠→ヒナだそうです。ただこれは「伏線的には」という注釈の下でということなので、個人的には別にどっからやってもいいんじゃないかと思います。以下ネタバレあり。長いな……。





まずは詠ルートから。このルートは2番目に好きなルート(1番はダイヤ)です。前のエントリで駄文を垂れ流しましたけど、基本的には物語を読むことしかできなかった少女とその少女のために物語を紡いだ少女(と少年)の話だと思って読んでました。章変わって黒猫視点に移って、黒猫が今の詠(詠2とでもしておきます)であり、物語の語り部である(視点も彼女に移る)と認識した辺りで一気に引きこまれました。俺てっきり昔の詠が死んで黒猫に乗り移ったとかそういう話だと思ってたので……。

読んでるときはとにもかくにも、読み手の少女(こちらが詠1)の「おとぎ話だけでいいんだ」という言葉にただの読み手でしかない自分を重ね合わせて、彼我の距離に勝手に打ちひしがれるような、詠に憧れるような、そんな感情を抱いてました。彼女が本当に幸せそうに、物語を紡ぐ少女(詠2)に感謝の言葉を述べて消えるシーンはとても美しい。俺には後悔しない自信などない。

ただまあ、この読み方は間違いです。俺が勝手に誤読して勝手に打ちひしがれていただけです。あたしってほんとばか。というのも後半、詠1は主人公にかつて自分では言えなかった別れの言葉を伝えるために再登場するので。この物語は、あくまで物語を紡ぐ者、言葉を使う者たちのお話です。

元黒猫の少女が、主人公を悲しませたくないと願って言葉を得て、物語の舞台から降ろされてしまった少女に、物語を紡ぎ、届けた。

登場人物でなくなってしまった少女は、元黒猫の少女によってかろうじて物語とつながっていられた。ただ、せめて別れの言葉だけは、自分の言葉で届けたいと願った。

そして主人公が3人のつながりを願って、わずかな奇跡が訪れた。

そんな話だと認識してます。3人は言葉でつながり、言葉を伝えたいとそれぞれが願った。ここで描かれているのは言葉に対する信頼あるいは信仰のようなものだと思う。この思想に対する好き/嫌いは置いておいて、面白いテーマでした。俺は基本的には言葉の力などというものは信仰しませんが(おい)。

あとは…まさかのEDまでHシーン0。さいろーさんが担当だと聞いていたのでけっこう驚きました。エロローグで一気に補完されましたが、エロだけ連発されるとかなりつらい。おいたんそんなに元気ないので……。あと尻タブレットはあれどうなんですかね。笑ってしまってエロさ減退効果しかなかったと思うんだけど。だってさぁ、Hシーン読みながら、タブレットにおしりのCGを大写しにして文字書いて遊んだら楽しいんじゃないかとかくだらないこと考えてしまって集中できないんだもん。あ、タブレット持ってて性癖が合う方がいらっしゃったら幸いです。


さて、次は雛桜ルート。要約すると、こどものままでいてほしかった……。このルートはこども編と大人編に分かれた構成になってます。こども編はヒナを引き受けて共に暮らすことを決意するに至るまで、大人編はヒナが成長して学生になったころから始まって2人が結ばれるまでです。

こども編はかなり好きです。つーかツイログ見てたら俺のテンションおかしいですね。ヒナが一向におおきくならないので「さてはボケて幼児退行したロリババアだな!」とか叫んでるよ……。ヒナにごめんなさいしないといけないね……。でもさぁ、ルート入ってんのに、自分でパジャマ着替えられなかったりしたらこのまま行ったら大変なことになってしまうわけでなんとか整合性を俺の中で頑張って考えた結果なのです。ごめんなさい。

基本的にヒナがかわいいので楽しく読めます。お嫁さん気分なこどもとか素敵すぎる。この夫婦、奥さんのおねしょが原因でけんかしてベッドを別にしたりするそうですよ。初めて結婚したくなったわ。

シナリオも良い。流れとしては、ヒナも主人公も(ルカもですが)実の親に育てられていないって境遇で、そこをテーマに家族の話を核にして展開します。ただ、ここが重要なんですが、主人公がヒナを捨てた親に対峙するのだけれども、問題は解決されないし、ヒナを捨てた理由すら明かされない。

これは良かった。子供は親を選べないなんて当たり前の話で、どうしようもなく捨てられた。理由があろうとなかろうと、選ぶこともできず結果のみを突きつけられた。それは暴力でしょう。ならば、理由すらも知る必要はない。知ったところでどうにもできないのだから。

ヒナが子供であるというところをちゃんと意識して書いてあるということですかね。テキストも詠ルートはちょっと気障すぎに感じましたが、こちらはそんなこともなく。

あとはこども編だから回想になるようなシーンはないものの、お風呂で髪洗ってあげるシーン(なぜか向かい合っていて、シャンプーハットという素晴らしいアイテムにより目を開けることができるようになった(えらい♪)ヒナの上目遣い下目(ちんこの方角)遣いが堪能できると評判です)とか、添い寝おねしょとかがちりばめてあってぼくはまんぞくです。

それはそうと! 添い寝おねしょって寝相悪いこどもだと寝ているうちに上下逆さになったりするので主人公の顔のあたりにおまたが来たりして顔面おねしょとかになる確率がかなり高いのではないか。データが欲しいというかそういうのがあるエロゲやりたいです。

一方、大人編ですが、こっちのメインストーリーはいらなかったんじゃないかしら。こども編で解決されなかったヒナの親(主人公の育ての親でもある)の問題がここでまた蒸し返されて最終的には解決されるんですけど、そんなもんどうでもよくないか、と。あの問題はヒナが選択できる人間という意味での大人になって初めて解決可能なものだという考え方はいいです。でも、解決可能であるからといって解決する必要はない。

主人公とヒナが新たな家族を生む(最後、家族4人のCG)ためには、呪いを断ち切る必要があったというロジックは理解できるし、綺麗な構成なんだけど。たぶんねー、俺が見たいのは、呪いを断ち切らずに祝福の子を生むようなお話なんですよね。

ちなみにメインストーリー以外は基本的に楽しんで読ませていただきました。父親代わりの主人公がドーテーなんじゃないかと心配するヒナさんは娘の鑑です。今や「おとうさんって、ドーテー?」は娘に言われたい台詞No.1の座を占めていると聞きました。

あ、そういえばヒナさんが部屋でこっそりオナニーしてるシーンがないという重大なバグがあったんですがあれはパッチでたのかしらん。オナニーに興味を持ってローター買ったのが主人公にバレて家族会議に発展するシーンまであったのに……。下敷きにもなってるのに……。


だいぶ長くなってきましたが続いてルカさん。これはいまいちですかねー。このルートはED直前のHシーンのために全てのストーリーが存在してたという認識です。試しに俺主観でストーリーをまとめてみると次のようになります。

えっちなルカさんは自分ばっかり主人公をおかずにオナニーしているのが不満で(おお!)、主人公にも自分をおかずにオナニーしてほしい(おおお!!)という願望が爆発してついつい妄想エロ小説を書いてしまってました。その妄想が青バラ(そういうキャラがいるのです)によって自分のエロ写メが主人公に送られたおかげで予期せず現実になっていたことを知って喜ぶ(よし!)。そんでED直前のHシーンで、主人公がルカの目の前でルカをおかずにオナニーをし、主人公はルカに「俺をおかずにオナニーしろ」と言ってめでたしめでたし。

最後の台詞に至ったときにはストーリー展開の意味が全て腑に落ちてけっこう感心しました。ただあんまりエロくないんですよね。エロシーンのテキストが合わなかったせいかなー。


さてようやく最後。金剛石ルート。自分でもびっくりしたんですけど、このルートが一番、しかも圧倒的に好きです。いつものように「なんかおっぱいでかいし背も高いしなー」とか思って後回しにしてたんですが、はじめてのオナニーに至る瞬間を切り取った名シーンはあるし、ダイヤさんはやたらとかわいいいきものだし、そして何より、永遠を信じさせてくれる「幸せ」というものが書いてあった。

ストーリーは他のルートに比べたらベタでありふれたものですが、素晴らしい描写を伴ったシーンがいくつもあります。

夜の川辺散歩で、よくわからない自分の感情をごまかして相手に対するところから始まり、ファーストキスの直前、空き教室に訪れた気まずさを伴わない沈黙。音がなく空気が止まったような密閉空間。相手と同じ感覚を共有して境が見えているにも関わらず曖昧に思えるような時間。

阻むものを乗りこえた後、ベンチに座ったダイヤに膝枕されるシーン。時間がゆっくり流れている。全てを伝えあう必要もないから、言葉は徐々に消え、眠りに落ちていく。詠ルートでは主人公は自分のことを「幸福者だ」と宣言したが、金剛石ルートでは「幸せ」は音のない一枚の絵に集約されている。

彼らの幸せをずっと眺めていたくなるルートでした。このルートやると、なんだかますますエロゲやりたくなりますな。


次は何をやろうかしら?

2013/04/02

『向日葵の教会と長い夏休み』 詠ルート 感想、じゃねえなこりゃ…

『向日葵の教会と長い夏休み』 詠ルートの感想、じゃなくてポエムと自分語りです。これはひどい。まだましな感想はこちら。


***


このルートの登場人物は三人。二人の語り部と、一人の読み手。

語り部の少女は、かつて「言葉」を持たなかった。同じ地面に立つ登場人物であるにも関わらず、聞くことはできても伝えることはできなかった。ただもどかしさを抱えて立っていた。

読み手の少女は、かつて「言葉」を持っていたが、同じ地面に立てなくなってしまった。登場人物でなくなった少女は、語り部がいなければ物語に触れることすらできはしない。彼女は物語を失ったのだ。

二人の少女が再会したとき、物語を失った少女が願ったのは、失われたはずの物語。登場人物になれなくても、おとぎ話を聞かせてほしいという我が侭。その願いを叶えるために語り部が生まれた。

二人の少女の関係は、読み手が消えて、語る意味が無くなるまで続いた。ただの我が侭で、自分の欲しい物語を語らせ続けた少女は最後にただ感謝する。

物語が終わる。 
幕が下りる。 
だから、■は言う。 
やさしく、そしてうれしそうに……。 
「……今までありがとう」 
「私の物語を作ってくれて……」 
「私が見る事が出来なかった世界を見せてくれて……」

ただ、彼女が読み手として語り部の少女に送った最上級の感謝の言葉は別にある。それは彼女が繰り返し繰り返し語った言葉。

「私が持っていくのは、おとぎ話だけでいいんだよ」

諦めではなく、自嘲でもなく、虚勢でもない。彼女がうれしそうに語る姿は、あまりにも俺の姿から遠く、美しい。

いつか、消える前に、俺はそこに辿り着けるのだろうか。


***


まあ、プレイした方はわかると思いますが、こんな風に読むのは正確じゃないです。ただ、プレイ途中はその後の展開を知らないので、詠のあの言葉に完全に読み手としての自分を重ねてしまって、こんなきもポエムを描いてしまい……反省しております……。すいません……。

自分のなかの理想の読み手、こうありたいもの姿が詠だとして、詠と自分との距離に勝手に打ちひしがれるといった感じですかね。

実際問題、もはや物語でしかというかキャラクターを借りないと感情がめったに動かなくなってる状態でして、例えばえろしーんとかでも主人公が興奮してないとダメなんですよね。状況説明とヒロインの喘ぎ声だけとかだと全く興奮できない。主人公が興奮しているその感情に同期しなけりゃ興奮することすらままならないという。オナニーしててもこれじゃ主人公に憑依して主人公を手コキしているようなもんです。嫌な話だ。

まあ昔からそんな感じだったので、今後もこのまま何かを確認するように物語を消費しつづけるんだろうなーとはわかりきっているし、別にそれに不満とかも特になかった「つもり」だったわけです。ところが、詠の「私が持っていくのは、おとぎ話だけでいいんだよ」っていう台詞を聞いたときに、俺はこんな風には言えないなぁと思ってしまった。俺が同じ言葉を語るときがあるとすれば、それは諦めの先にしかないんだと思う。それがすげえ悲しいなーと。まあそういう話です。

2013/03/17

『運命予報をお知らせします』 体験版 感想

年度末近づいてやたらと忙しくてあれなんですが、雑多な感想でもいろいろ書こうかと思って『運命予報をお知らせします』の体験版の感想書き始めたらけっこう長くなったので1エントリにしました。

体験版自体は、面白いかというとそこまでではないんですが、たぶん購入します。体験版の感想としては、まず主人公は昔ヒロインの一人にフラレて以来他人に自分から向かっていけなくなってぼっちになってるけど、本当は他人と繋がりたくてたまらないっていうようなキャラで、こいつの視点で物語が語られるためにめんどくさい感がすごいです。ヒロインの配置は、主人公の告白を「なぜか」拒絶した生徒会長、西尾維新的ツンデレ、兄が今のぐずぐずの状態から抜け出すことを嫌う妹(!)、ヒロインにひっかからないレベルで「普通な」同級生の少女となってます。まあ、かわいい子はいないです。妹さんは設定だけで見れば凄まじいかわいさを発揮しても良さそうな気がするんですけど、開始早々の弁当シーンくらいですかね。ちょっと怒って昼ではなく放課後に主人公に弁当を届けるところ。一緒に帰ろうという策略である。こずるかわいい。

さて、メインヒロインにひっかかってないくせになぜ買うのかっていうと、自称他称ともに「サブヒロイン」の林檎さん目当てです。他人を求めているくせに踏み出せなくてグズグズしてた主人公が唯一まともに会話できてた相手で、この娘は主人公とは違い、他人を完全に無視している。正確にいうと同じ物語空間に存在していない。発言のメタメタしさもそうですし、「サブヒロイン」だと言っているのもその一環ですね。それでいて主人公を物語の舞台に降ろすために動いたりしているという、なんとも変なキャラです。体験版のなかで、唯一気になったヒロインです。

というか体験版の間は間違いなくこの娘メインヒロインだと思ってプレイしてたんですよね。で、体験版プレイした後作品ページで確認したら、なんかマジでサブヒロインっぽい風に描いてある。例えばこのイベントCGのページ(18禁 http://yonaki.rdy.jp/eventcg.html )を見てみても林檎さんはいません。そんなばかな?と思って作品ページをいろいろと見てみたわけです。そしたらページ上部に各登場人物の視点で物語やキャラクターを紹介するという「MY スイッチ」なるものがある。早速林檎視点にしてみて「ストーリー http://yonaki.rdy.jp/story_ringo.html 」を見てみると……

あたしは、ヒロインじゃない。
あたしは、一介のサブキャラクターだ。
主人公がハッピーエンドを迎えるために、
あたしは役割を与えられているに過ぎない。
だから、最初からあたしのハッピーエンドは否定されてしまっている。
ハッピーどころか、バッドエンドさえ存在しないのだから。
それが、脇役。
それが、あたし。
あらすじなんて、何もない。 

どんなフラグだ。これで林檎さんがラスボスじゃなかったら逆にびっくりするわ! で、林檎さんラスボスだとすると、テンプレート的なメインヒロインの配置も、メタメタしい言動の空々しさも全てが伏線に思えてくる。そうやってこの物語を見てみると、彼女を物語の舞台に引きずりおろすにせよ、物語の舞台に降りてしまった主人公に対比されたキャラクターとして描くにせよ、レイヤー外にいた/いる人間として(できれば圧倒的な一枚のCGとともに)投げかける言葉でぶっ殺されてしまうんじゃなかろうかという嫌な予感がひしひしと。

まあ勝手な妄想ですが、デビュー作でもあることですし突撃してみようかと思っています。先が気になるなー。

***

本編感想(ネタバレ無し)はこちら
http://sagaslave.blogspot.jp/2013/04/blog-post_29.html

2013/01/27

『ゆきいろ』 マルルート感想

ゆきいろマルルートのネタバレ感想。たぶん短い。

1年くらい前に体験版やったときは確かマルはいいけど他があまりにどうでも良かったので結局買わなかったんですけど、定期的にマルルートだけはやりたいなぁと思い出すことを繰り返してまして、ついに買ってしまったようです。

微妙な点はけっこうあるんですが、過去編からのマルとの関係が非常に良い。あとは、「もしボタンを一つでも掛け違えたならば、この不思議な未来にはならなかっただろう」というテーマの扱い方。他のルートやってないしやる予定もないですが、マルルートの処理は好きですね。

幼なじみの関係性については文句なしです。頻繁に出てくるんですが、雪にメッセージを書いて思ってることを相手に伝えるシーン。2人で信じることにした「空の向こうから見守ってくれている六花さん」へのメッセージという形式をとって、「こたつみかんの向こうから見守ってくれている」相手に伝える言葉。並んで空見上げながら、六花さんに伝える振りをしながら。でもお互いにホントの意味はわかっている。

あと2人で帰りの遅いマルの母親をかまくらで待つシーンとかもう反則なのでやめてください。言葉少ないしならんで座ってるし…。

まあ、2人だけでいるシーンは全て良いですね。そのぶん、他の人間が入ってくるのがすっごく邪魔くさい。妹すらも。友人たちにいたっては消えてしまったらいいんじゃないだろうか…。ここが結構重大な不満点で、友人たちが主人公とマルをくっつけようといろいろ活動してたりするんですけど、これが非常にうざい。主人公とマルにはここまでの時間で出来上がったペースがあるんだから、余計な茶々はいらないんですよ。今後も、変わらないものは変わらないだろうし、変わるものは自然に変わっていく。大体、変わらないならそれはそれで別に構わないわけで。

ただこの辺りについては、わざと外的な要因(グァムでの修学旅行での友人たちの茶々とか、友人たちにお膳立てされたクリスマスでのホテルお泊りとか)を持ってきて、そこで2人の関係を急に進めさせないことにより、主人公とマル以外を無効化するためにやってたものなので、言いたいこととしては問題ないです。とは言え、友人たちのうざさがかなりのものだったので微妙な印象かなー。

小マルも同じ意味で微妙で、登場させる意味ねえだろと思います。ただこれも小マル自身が最後自分は必要なかったって言ってるので文句いえないという…。

あとはラストの「もしボタンを一つでも掛け違えたならば…」の取り扱いについて。もし過去編で、マルが主人公のもとを離れていたらというifですね。プレイ途中はてっきり、離れていたらこんなろくでもないことになっていた「から」今結ばれたことに価値がある、という展開かと思って(正確には思わされて)うへえってなってたんですが、実際には「たとえ」離れてい「ても」なるべきようになるのだ、というeven ifで締め。主人公とマルは「そういうふうにできている」、と。

期待どおり良い幼なじみものでした。

2013/01/10

『はるまで、くるる。』 感想

はるくるプレイしたのでその感想。ネタバレしないようにしようと思って書き始めたのに結局なんか中途半端にネタバレ入れないと書けなかったとのことです。

DL版がいつの間にか販売していたそうで、知ってすぐ購入(@DMM)して一気にプレイいたしました。いやー非常に好いゲームです。(シナリオが)凄いとか綺麗とか面白いとか女の子がぎゃわいいとかエロいとかオナニーがいっぱいあるよぉとかそういう「これだっ!」ていうのはないんですけど、ものすごく好感が持てる。

好感を持った理由はいくつかあるんですが、まず一つ目は、丁寧なシナリオですね。萌えゲーアワードのシナリオ賞で銀賞とってるらしいですが、なるほどといった感じ。といっても驚きがあるようなものではないと思います。記憶を消してもう一度やりたいとかいうタイプのゲームではないというとわかりやすいでしょうか。

バールを持ったヒロインに代表される違和感のあるキャラクター達が、高すぎる煙突に代表される違和感のある箱庭じみた世界でエロいことしまくっているという違和感ありまくりな展開で始まって、謎につられて読み進めていくうちに段々と状況が明かされていく。また、適当なタイミングで新たに異常な状況をつっこんで謎を供給してくれますし、魚の釣り針とかの伏線もわかりやすく入れてくれるため、ダレることなく読めます。

そして中盤から後半にかけて謎が一気に明かされるところでは、解説によって新たに生じるであろう疑問にも答えようとしてくれます。それ自体の不自然さが気になるかどうかは個人的にはさほど問題ではないです。丁寧に答えようとする態度自体が好ましい。

描写の量も適当だと思います。絶望に至るには時間が必要ですが、必要なら必要なだけ描いてある。世界の謎が明かされたとき、主人公と同じく、こりゃどうしようもねえなーと思いましたもん。段階をちゃんと追っているので展開に抜けがない。

二つ目は、すっとぼけたテキストですね。なんかバールもってるヒロインがいたり魚さばくの初めて見て「Noッ!」とか叫びまくって唐突にゲロ吐くヒロインがいたりバールをステッキにしたゲロ吐き魔法少女ヒロインがいたりいろいろおかしなことになってるんですが、ボケに全く気負いがない。かるーくごく当たり前のことのように流して書いてある。なんでも力入ってる感じのはあんまり好きではないのでこのへんも心地良かったですね。そんでいて締めるところではちゃんと締まっている。一部シリアスなシーンで古式ゆかしいリピート埋め尽くしみたいなのがでてきますがその辺もご愛嬌といった感じで流せるくらい好感がもてました。

あとはやっぱりキャラクターたちですね。主人公をナイフでぷすぷすしちゃう晴海さんはおっぱいでかすぎるので好きではないですが、他の三人は好きですねえ。なお、この「好き」は、ああセックスしたいなぁというようなものでもああ匂い嗅ぎたいなぁとかいうのでもないです。愛着ですね。静夏さんの、あそこで「ややこしい話はくだらないから朝エッチしましょう!」と言ってしまうカッコよさ。秋桜さんの「世界は今日も平和です」などと心にもないことを言いたくなるようなかわいさ。冬音さんはまあ…ずるいんだけど……。

主人公も含め、彼らはみんなどっかおかしい。虚構的なキャラクターという印象は受けます。だけど、それが否定的な印象を生むことは全くない。そんな彼らが集合している理由については物語上で説明されてたりしますが、それは関係ないです。彼らの異常さも、そういうものとして好ましいと思える。そう思えるだけの時間が描かれています。

綺麗に言えば。リセットされ、春に至れない絶望を繰り返す彼らを眺めるうちに、俺は彼らへの愛着を堆積していった。彼らが、記憶を失っても感情の残滓を堆積していったのと同じように。だからですかね、ラストシーンで春すぎる春を迎えることができた彼らに、ただただ「おめでとう」と伝えたくなったのは。

新年一発目からめでたい気持ちになれるゲームに出会えました。次作の『なつくもゆるる』が楽しみです。

2013/01/08

『夏空のペルセウス』 感想

なんだか年末年始ひじょーにバタバタしておりしかも憂鬱なイベント大量発生で全く休まらなかったようですあけましておめでとうございました。

さてすっかり時間あきましたが、体験版の感想
http://sagaslave.blogspot.jp/2012/11/blog-post.html
書いたのに本編感想ないのも座りが悪いので、夏ペル(夏空のペルセウス)の感想を書いておこうと思います。ネタバレあり。

一言で言うと微妙でした。ちょっと期待しすぎてしまったのも悪いんですが、透香さんのルートで肩透かしくらった印象です。なぜそんな印象になったか体験版も含めてプレイ時系列に沿って感想書いていきます。あんまりやる気ないのだけれど…。

始めに簡単に設定書いておくと、主人公と妹の恋(名前)は、どちらも他人の「痛み」を自分に移すという力を持っています。そのせいで人に利用されたり、他人と深くかかわれなかったりしてきました。そんな中で逃げるように物語の舞台となる(同年代の少女が3人しかいない this is エロゲ)ど田舎の村にたどり着く。そこにいた少女の一人は、不治の病に侵されており――と実によく誂えられた舞台設定でしてこうなるともう「救う」うんぬんの話になるに決まってやがると予想して、敏感に気を張って読んでいったわけでございます。

で、共通と透香ルートの序盤までが含まれている体験版。体験版プレイ時の感想は別に書いてますので、簡単にまとめると、主人公が自分の能力を(他人に利用されて強制されて使うのではなく)自分の意思で使って透香を(彼女の許可を得ずに)救おうとしますが、能力が透香にバレてしまい、透香に勝手に救うという行為の傲慢さを糾弾される。

この段階で安心したんですけどね。本編ではこの先を書いてくれるはずですから。自分からみて相手のためになる行為であろうと、一般的にみて相手のためになる行為であろうと、許可を得ない限りは、押し付けでしかない。これが「前提」です。その後どう行動するにせよ。

まあ要するに、俺が体験版プレイして購入決めたときに勝手に期待したものは、この「前提」を踏まえた上で主人公はどうするのか、だったわけです。

でこんな予見を抱いた状態で本編をプレイし始めました。なお、透香さんルートはロックかかってまして、他3人(恋、翠、あやめ)を攻略してからじゃないと進めません。まずは恋さん。個別で一番良かったです。

恋は他のヒロインとは違って特別な位置に立っています。まあ妹だから当たり前なんですが、能力的にもそうなんですよね。彼女だけ、主人公と同じ位置に立つことが可能。また、恋のほうが主人公よりも能力が強いため、主人公は恋に対してのみ普通の人間のように接することができる。つまり、恋を傷つけても、その痛みを感じないでいられる。

最後のやつは極めて重要な特権です。なぜなら俺は、主人公が他人に干渉することを忌避していたのは、例えば自分が素手で相手を殴った場合、その痛みが自分に跳ね返ってくる、ということによると考えているからです。相手の痛みが自分に移る、というのは、そこまで恐ろしいことではない。ましてや相手の痛みをなくしてやっているわけだから。自分は被害者でいられるし、優しい僕ちゃんでいることもできる。何もつらいことはない。快感すら覚えますよ。ああ俺はつらいんだキモチイイっ!!!

そういうことじゃねえだろと。他人に干渉するということは、相手を傷つける覚悟を持つということであって、それによって自分も傷つくという覚悟を持つということでしょう。主人公はこの構造を明示的にしてしまう能力を持つがゆえに、こんな当たり前のことから逃げる言い訳を無自覚に得ているだけです。

ちなみに俺は明示的にしてしまう能力を持たないので、自覚的に他人に干渉しないように努力しています。傷つきたくないからねっ☆

さて俺の話は置いといて恋ルートの話に戻ります。恋さんはすごく賢いので、こういった構造とか、自分が主人公にとっていかに特別な位置にいるかをよーく理解している。例えば、初体験のシーンで、破瓜の痛みを主人公に味あわせない、とかもそうですが、全体にわたってキレッキレの台詞を連発してくれて非常に楽しかったですね。あと、ラストの逃避行は、まあ大好きです…としか…。

続いて翠さん。このルートは甘酸っぱくてふたりとも死ねばいいのに(嫉妬感)。少し真面目に書くと、このルート、体験版やらずに一発目に行ったら「えっ何このヤマ無し展開」ってなると思います。だけど、主人公がどんな奴かとか、その能力の意味するところとかを把握した上でプレイすると、翠ルートは、主人公の悩みだとか、「救う」とか救わねえだとかそんなもんは全てくだらない話で、簡単に(まあ俺にはそんな青春はなかったけれどもな!)解決してしまえるんだ、ということを表現するためにあったんだろうなーという印象を受けます。はぁ…恋がしたかった……

あやめルート。おっぱいでかすぎてもはやモチベーションの維持が困難になりメタに見るしかできず残念な結果に終わってしまったという噂が俺の内部で流れておりますが、このルートは本当にひどい。体験版やってたので透香さんルートでめっためたに打ちのめされることを知ってたから何とかプレイしましたが、そうでなかったら放り投げてたんじゃないかしら。

主人公が勝手にあやめの「心の痛み」を無くしてあげようと能力を使う。当然ながら「心の痛み」なんてもんは今のあやめを構成する重要なパーツの一つです。それを勝手に奪ってしまったせいで、あやめがあやめでなくなってしまう。最悪ですよ。しかも自分が何やっちまったのかまともに理解できていない。プレイしながら「ダメだこいつ」ってずーっと思ってました。お前取り返しのつかないことしたんだよって。

しかも解決策がまたひどい。彼女が失った「心の痛み」を再度植えつけることで、彼女を元に戻す。またもやあやめの許可を得ることなしに。おまけに主人公が考えた計画では、「自分を犠牲にしてもいい」などと悲劇のヒーロー気取りである。もうね、アホかと。

誰かを救うという行為が、自らの犠牲と結びついている精神構造はまあこれまでの経験から仕方ないのかもしれませんけど、お前は自らの意思に関係なく行動を決められることの腹立たしさを、利用されつくした経験からよーく知ってるんじゃないの?っていう。

実際には、透香さんとか恋さんとかの大活躍により主人公の作戦どおりにはいかないんですが、あやめさんに再度トラウマ植え付けてほぼ元に戻して終了という、なんとももやもやする展開で終わります。

ただまあこの段階では透香さんルートで主人公のクソ野郎がメタメタに打ちのめされてここまでの鬱屈とかはどのような形であれ解消されるのだろうと信じておりました(フラグ)。というような状況で透香ルートが開放されたので突入したわけです。

正直もう書くのだるくなっているので、簡単に。主人公が体験版の終わりの段階で透香のことを好きになっていた、とするには描写が足りなさすぎると思う。それならば、あの告発シーンでの透香の美しさに圧倒されて惚れてしまった(俺はそうです)とやってくれれば良かった。

そして、あの言葉を受けて、自らの身勝手さを知って、惚れた相手に同情などいらないと言われてもなお、ただ自分が惚れた相手に生きていて欲しいという身勝手な欲望のままに、彼女を救ってしまえば良かった。あるいは、ただ見るしかできないのであれば、そのまま立ちすくんでしまえばいいじゃない。良くねーけど。

都合よく改変された能力による大団円など、くだらないにも程がある。


以上、勝手に期待した人間の身勝手な感想はこのへんで終わりにしておきます。

2012/11/04

『夏空のペルセウス』 体験版 感想

『夏空のペルセウス』の体験版プレイしたのでその感想。

…なんだこれ。びっくりしました。体験版のラストの告発シーン。

いやなんか分割ダウンロードとかくそめんどくせえなあんまり買う気もないしまあいっかと思ってたんですけど、今日やることなかったのでダウンロード待ちしつつ買い物に出かけて家かえってきた後にプレイしてみたら実に面白い。

まず妹の恋(名前)がひっじょーにかわいい。俺のほぼどストライクの妹です。妹の定義といっても良いくらいです。やっぱり妹はわがままでないといけない。恋が言っているとおり、「兄にわがままを言うのは妹の特権」なのです。お兄ちゃんはわたしのものだから、お兄ちゃんがわたしのことを一番に考えてなきゃ嫌だし、お兄ちゃんはわたしを甘えさせてくれないとダメだし、お兄ちゃんはわたしのわがままをちゃんと聞いてくれないといけない。

妹のわがままは最高のエサです。それだけを食べていれば生きていけます。この世の荒波にも負けず、ただ妹のわがままを聞くためだけに存在する…。「しょうがねえなぁ」とか口にはするんだけど内心ではちょっと喜びつつ妹の機嫌をとる。しかもねえこの妹さん、たまに無邪気に笑うんですよ。いっつも不機嫌そうで、まあ社交的な感じでは決してない。でも、お兄ちゃんと一緒のときに、ふとした瞬間に、無邪気に笑う。目が覚めます。はっとする。ああ、このまま死んでもいいんじゃないかって。

この妹(恋)のすごさが端的に表現されているのが序盤のとあるシーンです。主人公と妹は、どちらも他人の「痛み」を自分に移すという力を持っています。そのせいで人に利用されたり、他人と深くかかわれなかったりしてきたらしいですが、それはどうでも良い。序盤、主人公が他のヒロインに目移りした場面で、恋は片手で主人公に触れながら、もう片方の手で自分の腕をつねることで、主人公にその痛みを味わあせる。単に主人公の腕をつねるのではなく、です。これは極めて重要で、主人公を痛めつけたいのではなく、主人公が他のヒロインに目移りする様子を眺めている自分の痛みを主人公に知ってほしいわけです。だめだまた興奮してきた。

正直この妹さんの魅力だけで購入するには十分なんですが、ストーリーも引きこまれます。いや初めは選択肢とか登場せずに勝手に話が進んで余命わずかヒロインの透香さんのほうに主人公が勝手にふらふらっと引き寄せられていき勝手に告白とかしだしてどうしたもんかなーと思って読んでたんですけど。どう考えても妹のほうがかわいいじゃねえか!とか思いながら。しかも何で主人公が透香に惚れたのかさっぱりわからない。これはたぶんプレイした人はみんな思うんじゃないかしら。告白シーンを見たときの俺の感想は、

ちげーよバカ。告白して「選んだ」ことにしなければ、力を使えないんでしょ?

というものでしたが、要するに、主人公が透香のことを好きになってしまったという実感が全く感じられず、単に透香を救いたいがために、自分の行動の理由を正当化するために「選んだ」ようにしか見えなかったんですね。プレイしていて全くスッキリしない。えーこれどうなのよとか思いながら妹の嫉妬の可愛さでなんとか読み進めているうちに気づいたら透香とのセックスが始まったりして、こんなもんただの痴女じゃねえのか違うとは言わせねえぞこらとか思ってたところで、冒頭に言った体験版ラストの透香による告発シーン。

やられました。

主人公が、「他人の痛みを自分に移す」という能力を透香に告げた後の透香の反応。そんなものはいらない、同情なんてもう飽きるほど受けてきた。そんなありきたりな、自分にとって「普通」の他者の反応はいらないんだ、という台詞。主人公が自分をごまかすために使った「うそ」を告発するシーン。この時点で俺は透香に同期して、彼女の冷たい台詞に共感する。そして同時に、彼女の告発に動揺する主人公に移入して、透香の美しさに圧倒される。不自然なほどに美しい光によって非現実的さを加えられた夏空の下で、まっすぐ立つ孤高な少女の姿に、言葉を返すことができなくなる。

彼女が最後に放つ「さようなら」。そして流れるOP。完璧な引きです。さて、こっからどういう風に話が進むのか。若干怖いもの見たさはありますが楽しみです。あー早く続きがやりたい…

***

すいません。重要なことを忘れていました。妹の恋ですが、この娘は主人公のことを名前(森羅)で呼び捨てにします。みなさんご承知の通りこのタイプの妹は自室では主人公のことを「お兄ちゃん」と呼びながらオナニーすると相場が決まっていますから、現時点ですでにこのゲームが傑作になることは確定していると言わざるをえず、要するに何を言いたいかというと、早く続きがやりたい…

***

遅ればせながら、本編感想書いておきました。好意的ではないので注意。
http://sagaslave.blogspot.jp/2013/01/blog-post.html

2012/10/14

『LOVELY QUEST (ラブリークエスト)』 感想

ラブクエプレイしたのでその感想。

とりあえず、疲れました。おいたん疲れた…。どのくらい疲れたかと言うとフルコンプした翌日に頭痛吐き気悪寒を催してぶっ倒れて寝込むほどです。

どうしてこんなことになってしまったのか。俺は体験版の感想でこう予想しておりました。
定期的に「ラブスマ活動」とそれに続く「ガーリートーキング」で二重に「ぎゃーかわいい!」のドーピングをされて、落ち着いたころに再びそれを繰り返す。さらに過激になったお題のせいで投薬量はどんどん増えていくんでしょう。たぶん副作用ひどいと思うけど、ドーピングしてる間は異常に興奮できることは確実だと思う。
まさにこれです。これからプレイされる方はお気をつけ下さい。具体的にはそうですね、一人攻略するごとに一週間くらい休憩を挟むというのはどうでしょうか。土日はラブクエ、平日は他のゲームといった感じです。間違っても連続でやってはいけません。プレイしている間はいいんです。クスリが切れてないわけですから。オーバードーズした後の副作用が問題なのです。容量用法を守っておプレイくださいませ。


さて、それではラブクエというお薬の成分(ヒロイン)についてのお話に移りたいと思います。紹介順はたんに俺がプレイした順番になってます。

まずは妹の水穂。まあまずは妹ですよね♪ 実妹です。そういえば実妹義妹に関して言えば、俺はどっちもいける口です。ただし、全くの別物として認識しています。実妹は妹で「ある」のに対し、義妹は「妹になった」のだから、妹で「ない」ことに重点を置いて読みます。妹に生まれてしまった理不尽と、妹であることを選んでしまった理不尽。どっちも良いものだーあーあー(やる気ねえな)。

話戻して水穂ルートですが、基本的に「ラブスマ活動」における肉体的な接触が先んじたルートです。妹の肉体を感じてちんこ勃っちゃってだめなお兄ちゃんと、お兄ちゃんの肉体を感じておまたきゅんきゅんしちゃってだめな妹が結ばれるというごくありふれた展開がなされます。いやだってねえ妹の太ももに顔挟まれながら耳かきなんかされちゃったらお兄ちゃんの息子は妹の子供でどうしたらいいの?ってなっちゃうのが自然の摂理というものです。動物化するポスト兄妹(まじめに書け)。非常に説得力がありました。まる。

で終わってもいい気がしますが、このゲームの売りの一つであるヒロイン視点「ガーリートーキング」については語っておかなければならないでしょう。どのヒロインのルートでも、ラブスマ活動の後とかHシーンの後(!)とかいろんなところでヒロイン視点が挿入されるんですけど、これが素晴らしい。水穂が自分の部屋のベッドの上でお兄ちゃんのこと考えて自分の気持ちがよくわからなくなったり、お兄ちゃんへの恋心に気づいたりするシーンは言うまでもなく描写されます。さらに!水穂さんは妹なので当然お兄ちゃんのパンツの匂いを嗅ぐかどうかで悩んだりするんですが、この際の葛藤をちゃんと妹視点で描写してくれます。お兄ちゃんの寝込みを襲うかどうかの葛藤とかもありましたし…。HOOK SOFTさんには足を向けて寝れません…。

あと、このルートの面白いところは、いわゆる近親相姦の問題をかんぜんにうっちゃったところにあります。よくあるパターンだと、血が繋がってるのに~、とかあるじゃないですか。このゲームでは、エピローグで「そんなんしーらね♪」ってやります。これは(好意的に見れば)このゲームの掲げた「真の『純愛』を探すストーリー」というお題目に関係するところだと思われますが、この辺についてはまた後ほど。


続いてアイノです。このルートはですねー、アイノは見た目(ロリ体型&金髪ロング)に関しては圧倒的に好みで、ものすごい期待と共にプレイしたのですが、合わなかったです。アイノがどうこうというわけではなくて、主人公がダメでした。だって、Hシーンのときに「(やっても)良いよな?」的なこと言うんですもん…。それは違うよ主人公君。いいか?そこは「セックスさせていただけないでしょうか?」だ。わかるか?お願いして、アイノはセックスとかよくわかんないんだけどなんか恥ずかしいことだとはわかっててすごく恥ずかしいんだけど、主人公がすんごくしたがってるから「いいよ」って言う展開じゃないと!まったく。まあこれは端的な例ですが、バイト関連のお話とかもそうですね。無意識的に主人公が上位に立ってる感じが好みではなかったということです。


次にプレイしたのは先輩ルート。こちらはアイノとは逆に見た目(巨乳すぎる)が全く好みではなかったのですが、非常に良かった。このルートの売りは二つあります。一つは、先輩視点のガーリートーキング。先輩は萌えゲよろしく恋愛経験ゼロなんですが、後輩くんの前で先輩ぶろうとします。その結果どうなるかというと、例えばデートとかで何が起きても余裕を持って対処できるように、あらかじめ前の日に自分の部屋でシミュレーションを行います。主人公がこうきたらこうしてああだこうだ、と。しかもそのせいで寝不足になったりするあざとさ!いやーびっくりしました。キスのシミュレーションして枕抱えてじたばたしてたりとか、シミュレーションから外れてあたふたしてる様子とか…。

もう一つの売りは、間違いなく賛否両論あると思いますが、主人公の圧倒的な童貞力ですね。このルートでは先輩が必死になって余裕ぶっているのですが、基本的に主人公はこれにまんまと引っかかって先輩の手のひらの上でころころ転がされます。「先輩にかなわない、先輩が気になる、あーもう!って感じで主人公がベッドの上で悶えまくる。男が悶えるのなんか見たくねえ!っていうひとには不快かと思いますが、俺はこういう主人公に同期するのが大好物なので、かなり楽しめましたね。

ちょっと勿体ないのは、初Hシーン後は、主人公の童貞力が当然のごとくなくなってしまって、一応先輩に弄ばれてはいるものの、女の子の手のひらの上で転がされる快感がかなり減ってしまった点です。それでも全体として見れば非常に楽しめました。先輩ルートは二番目に好きなルートですね。


先輩の次は、このゲームのメインヒロインとして据えられている羽美ルートをプレイしました。幼なじみの羽美さんの特徴はなんといってもその圧倒的な妄想赤面力です。この娘は主人公のなんでもない一言を火種に十の妄想をかまし、その自らの妄想でカスケードに妄想を膨らませて勝手に悶え転げて赤面しやがります。ガーリートーキングなんかでもそうで、自分の妄想で勝手に点火して燃え広がって「どうしようっ!」とか言っちゃうという…。この羽美さんの妄想劇場は非常に楽しかったです。ただ、羽美さんの赤面力が主人公との距離が近づくにつれて下がっていったのは残念でした。妄想に現実が追いつくに従い、羽美さんの赤面力の源であった妄想力が十分に発揮されなくなってしまうので。仕方ないんですけど、尻すぼみな印象ですかね。


さて、記憶によると羽美ルートの途中くらいからダレ始め、終わったときにはすでに疲れきって若干やる気をなくしていたようです。この文章についてもすでにダレ始めております(すいません…)。

そんな中全く期待せずに選んだのが、おまけヒロインであるところのはつねちゃんルートです。えっ?何ではつねちゃんだけちゃんづけなのか?それはですね、はつねちゃんがおんにゃのこだからです。

――おんにゃのこ。それは空想上の生物。かわいい成分だけで構成され、それを見たものは自動的に下半身が隆起し脳の機能は停止。口は半開きになり、全身の穴という穴から性臭を発するだけの動物と化すという…。サキュバスは言ってもちんこから精力を吸い取る程度で、あんなもんは大したこたーないんですよ。おんにゃのこには敵わない。おんにゃのこからは逃げられない!おんにゃのこには抗えない!!

例を一個だけ挙げておきましょう。このルートで主人公とはつねちゃんは「秘密の合図」を共有します。朝あったときに二人だけがわかる合図でメッセージを送り合ったりします。この合図がかわいらしいもんなんですよ。エロゲなんだからさー、「昼休み。体育倉庫。セックス。」みたいなのかと思ったらそんなんじゃないんですよ。フツーの挨拶で。秘密を共有してる事自体が楽しいっていう。はつねちゃんも楽しそうにしてんの。甘酸っぱい分よっぽどきついわ。俺はつらい。見ていてつらい。そんなん俺だってやりたかったっつーの!!!

しまいにゃ『好き』という合図とかやりだしますからね。おーい。俺が見てるぞー。やめろー。泣くぞー。

はぁ。はつねちゃんと付き合いたかった…。

まあ凄くいいルートです。おまけなんで短いですけど、むしろ尻すぼみになることなく終わったのでこのくらいの長さのほうがいいんじゃないかしら。一番好きなルートです。


最後にプレイしたのは全く期待してなかったいろはルートです。このルートは先輩ルートと同じくらい良かった。基本的には身体接触ベースで進みます。踏まれたり肩車したりおんぶしたり…。肩車とかおんぶとか柔らかくていい匂いがするらしいですよ?知ってますか?知らねえよ…。ああ羨ましい…。ただし、踏まれるシーンはだめだ。せっっかく踏まれてるのに、パンツが見えてるほうに注力するのはどう考えてもおかしい。うわばきを脱いで踏んでくれてるんですよ!もっとあるだろ匂いとか温度とか感触とか!靴下は湿ってたのかどうなのか!主人公のアホー!

とにかくラブスマ活動とかいろんなハプニングは身体接触ベースで、どんどん先に進んでいきます。でまあ観てるほうとしてははいはいこのままセックスになだれ込んでくださいなって感じなんですけど、ラブスマ活動以外ではぜんっぜん先に進まない。俺はおんぶなんてほとんどセックスなんじゃないかと思うんですが、そうではないらしい。おんぶまでやっておきながら日常生活でたまたま目があったらお互いに目を逸らして照れてたりする。手が触れ合ったらあわてて手を引っ込めたりする。

な ん だ そ れ は

いやまあ理屈としては良い。身体接触があって意識し始めた。それは良い。わかる。わかりますよ。ただね、観てるこっちとしては何というかもう我慢がならないわけです。「こっちは興奮してんだ!さっさとHシーンを見せろ!」といったような感情とともにクリックしているというか。主人公もいろはも自分の部屋で自分の気持ちを言葉にできずに悶々としてるんですけど、それを見ている俺は下半身と脳髄が悶々としているのです。楽しいんだけど悶々もんもん…。

あとはそうだなー。告白された後のいろはのガーリートーキングが素晴らしかった。主人公に告白されて動揺しまくったいろはさんは走って逃げて一日返事を保留しちゃうんですが、その日の夜のふとんのなかでいろはが何を考えているのかを監視することができました。生きてて良かった。これがこのゲームのベストシーンだと思います。


といった感じでヒロイン紹介おわり。こうやって振り返るとアイノ以外は楽しかったですね。羽美は若干微妙ですが。

さて、最後にちょっとだけシナリオとかについて。このゲームは公式のストーリー紹介で、「真の『純愛』を探すストーリー」と銘打ってありますが、その辺の話。このゲームでは確かに『純愛』なるものが提示されています。どういうことかというと、このゲームでは、体験版の感想でもちょっと書きましたけど、徹底的に余計なもの(と製作者のみなさんがみなしているもの)が排除されている。それは一般的にはシナリオの薄さとみなされるものです。水穂ルートのところで近親相姦の問題がうっちゃられていたり、羽美ルートで羽美の赤面に関する明らかなフラグが結局放棄されてしまったりする。これらは、『純愛』ゲーに「シナリオなんていらない」という宣言なのではないか。

あるいは。ラブスマ活動は純か不純かを判定する活動とされていますが、実際にやっていることはどう見ても不純です。少なくとも俺には不純に見えました。プレイしながら興奮してましたから。そして、彼らの恋愛はラブスマ活動によって駆動されたものです。つまり「不純」な動機から恋心が芽生えている。じゃあ、彼らの恋愛は「不純」なのか?

それは違うだろう、と。理由と感情は独立し得る。「好きになっていた」と気づく場面や、その感情を何気なく伝えるだけの告白シーン。俺はあまり好きではないですが、全てのルートで同じお題が出される最後の二人でのラブスマ活動とその答え。理由が存在している「から」この感情が存在する場合、理由を失ってしまったときへの不安がつきまとってしまう。だから、理由がなくなっても好きだというのは美しいわけです。でも、それなら、初めから理由などいらないのでは?

このゲームで提示された『純愛』というのは、理由付けとは独立に存在するという『純粋さ』なのではないか。そんな妄想で筆を置くことにします。

2012/08/28

『LOVELY QUEST (ラブリークエスト)』 体験版 感想

ラブクエ体験版プレイしたのでその感想。

……買いますね♪

何でしょうね、この安心感。すごく純度の高い萌えゲーといった印象を受けました。俺が萌えゲーなるものに求めている要素だけをつめこんで他は全てうっちゃったような。まあとりあえず、公式の「ストーリー」をクリックしてあらすじを眺めてみましょう。なになに?『真の純愛を探す』ストーリー?

何言ってんだ!これは女の子品定めゲーだろ!

このゲームの筋は極めて単純です。主人公は"不純"異性交遊を取り締まり、節度ある"純"な恋愛を推奨する研究委員会『ラブリースマイル委員会』のたったひとりの委員に選出されます。ちょっと意味がわからないが、設定だから仕方ない。で、この委員会の活動なんですが、異性交友で発生するイベント――「手をつなぐ」(うらやましい)だとか「手作り弁当であーんをする」(これは別にいいや)だとか「膝枕」(ああ…)だとか「お風呂に一緒に入る」(残り湯のむだけでも幸せだよ!)――がお題として出され、それを主人公がヒロインを「指名」して実際にやってみる、というものです。しねばいいのに。

さて、太字強調した「指名」という部分ですね。体験版で実際にこの委員会の活動が、一回だけ体験できますが、このときに、誰にラブスマ活動をお願いする?って言ってヒロイン5人のうちからひとり選ぶことになります。

この時点で、誰を選ぶかを決めて一直線ならまあ千歩ゆずって「純愛」と言ってもいいでしょう。でもね、俺はそんなことはしません。こんな選択肢出たら、全員総当りして、反応をチェックして、一番好ましいひとりを選びます。つまり、何をしているかというと、まさしく品評会をやっているわけです。この娘のこの反応は素晴らしい。ここはこの娘!

なんかね、責められている気分になってきましたよ。そんなつもりはないんだ。俺はけっしてヒロインの品評会なんてやってるつもりはない!はずだ。でも、こうされると、品評せずにはいられない…。

おまけに、このゲームにはヒロイン視点でその日の活動とかを振り返る「ガーリートーキング」なるシステムがあります。ラブスマ活動して、ヒロインそれぞれを主人公視点で堪能するだけでも、十分に悶えることが可能であるにもかかわらず、そのときのヒロインの心情を、ヒロインが自分の部屋とかで思い出してヒロインのほうでも悶々としてくれてたりするんですよ。あーもう…。

とにかく構成が上手い。俺が知りたかったものが全てつまっていて、しかもそれのみで構成されている。ヒロインと〇〇する、という体験。そして、そのときのヒロインの感情。体験する側としての感情を擬似的にトレースし、さらにヒロインの感情を啜る。はっきり言って、これを素直に喜ぶことに敗北感はあります。でもさあ、あらがえないんだよねえ。

定期的に「ラブスマ活動」とそれに続く「ガーリートーキング」で二重に「ぎゃーかわいい!」のドーピングをされて、落ち着いたころに再びそれを繰り返す。さらに過激になったお題のせいで投薬量はどんどん増えていくんでしょう。たぶん副作用ひどいと思うけど、ドーピングしてる間は異常に興奮できることは確実だと思う。

参りました。俺が欲しかったのはこれです。

***

純度に関しては、妹、幼なじみ、先輩、同級生、留学生なんていうベタすぎる配置もそうですね。とにかく要素を単純にしようという意図が感じられる。

ちなみに、今のところアイノに一番期待してます。体験版のおまけに入るまではいまいちだったんですが、おまけでアイノと一緒にカップルジュース飲んだ後、アイノ視点のガーリートーキングでやられました。恋愛とかよくわかんない娘が初恋っていうそれまで知らなかった感情に気づいていく描写をちゃんとやってくれるとしたら大変ですよねえ…。

***

本編感想はこちら
http://sagaslave.blogspot.jp/2012/10/lovely-quest.html

2012/08/26

『さくら、咲きました。』 感想 (ネタバレあり)

『さくら、咲きました。』 プレイしたのでその感想。ネタバレあり

合いませんでしたねー。最大の理由は、「今日は地球が生まれてから、一番にぎやかな日になる!」っていう掛け声に象徴されるメッセージが、俺に向けられたように感じられてしまったから、そしてそれに全く共感できなかったからだと思います。

主人公たちはトコシエ、成長するが老いることはなく、永遠の寿命を持つ存在です。外傷によって死ぬことは可能だが、病気や寿命で死ぬことはない。だから、死というものは遠いものとして存在し、自分のこととして考えたことはない。そんな彼らが、小惑星サクラが地球に衝突し、人類が滅びるというニュースを受けて、死を見つめる。死を見つめることは、生きる意味を探すことと同義でありうんぬん。

各キャラクターがそれぞれの答えを出して、それぞれのやり方で、終わりの瞬間をどのように迎えるか、を描いた個別ルートは良かったです。特に美羽ルートは素晴らしい。いろんなもんを諦めてしまったキャラ(またか!)ですが、好きなもんはしょうがない…。

描写が良かったんでしょうね。特に、諦めたフリをしているけれど、漏れでてくる苛立ちの描写がいい。他人に踏み込まれるのは大嫌いで、いつもは吐き気がするような苛立ちを覚えるんだけど、なぜか苛立ちに心地よさを伴う相手が現れてしまった。自分から彼に踏み込むことは怖くてできない。だから隙を作る。踏み込んでほしい、決めつけてほしい、そして、独占してほしい。これが前半、主人公と結ばれるまでで、この辺りは完全に美羽に同期して読めました。この自己愛野郎!といった感じでアレなんですが…。

ただ、後半、特に隕石を迎えるラストシーンは美羽に圧倒されましたねー。落下する隕石をバットで打ち返そうとする、馬鹿げたおとぎ話のような虚勢。そうするしかない場面がある、と感じられた。敵わないことは知っているから、嘆くことはしない。諦めているのだけど、抵抗する意思を示さずにはいられない。

あー、すげえなあって。このシーンについては、CGも良かったんでしょうね。

で、この辺までは結構良い感じで読めてたんですけど(ただし共通はだるかった)、その後、つばめルートから、さくらルート、桜ルートとつながる本編ですね。これが全く合わなかった。

つばめルートに関しては単に、主人公とつばめ以外の他者がお膳立てしてくる展開が嫌いだっていう話です。生活部の仲間か何かしらないけれど、それは他人でしかない。二人で完結してほしいんですよね。まあ好みの問題ですが。

その後の展開についてはそれなりに驚きはあったんだけど、事実を提示された時点でこの物語の重点は「充実した生を送るために」なんだなあ、と思ってしまって冷めてしまいましたね…。いや、ちょっと違うかな。「生きるためには毎日何らかの特別なことをして楽しまねばならない」といったほうが俺の受けた印象に近い。

これが例えば、100年生きた特定の人間の心情としてのみ提示されるのであれば良かったんだと思います。某ヒロインのルートなんかはすんなり読めましたし。

ところが、最終的には、全員の掛け声、「今日は地球が生まれてから、一番にぎやかな日になる!」によって締めくくられる。グランドルートにおいて、あたかも俺に語りかけるように、です。

知らんがな。