2014/12/17

『夏めろ』 雑感

夏めろをようやくプレイし終えたので雑感。

とにかくプレイしててきつかった。原因ははっきりしてて、やたらと描写が上手い主人公の思考回路がすんげー嫌。初めて付き合った年上の彼女と別れてしばらく経った非童貞の高校三年生男子の、高校生活最後の夏における思考回路として生々しすぎる。特に、自分に好意を持っているだろうと思われる女(妹は含まれない)を前にした時。

例えば、美夏の胸揉んでるうちに興奮してきてセックスしてしまうとことか。「先っちょだけだから」とか言って迫ってたけどそんな台詞エロゲで聞きたくねえよ……。そういうのはですね、現実で女を知った気になった高校生のガキがやってください。俺はヘッドホンつけて登場人物が全員18歳以上のエロゲをしたいのであって、ちんこから我慢汁出っぱなしみたいな高校生のエロガキの生態観察をしたいわけではないのである。あとエロシーンで言うと橘花ルートの初Hシーンも主人公が気持ち悪すぎて耐えられんかった。レイプじゃねえのあれ。エロシーン以外だと別れた先輩と電話するシーンも、あーこういう奴がお別れのセックス(はぁと)するのかなーと思いながら読んでた。

要するに、現実において俺が嫌悪するタイプの人間を主人公として、一人称で物語られていたわけです。ヘッドホンして関わらないでいれば見なくていいはずのものを、彼らの内面を含めてやたらと達者なテキストで読むことになったと。もちろん、俺は彼らではないので、彼らが外部に語ったものから類推した「彼ら」しかわかんないですけど、プレイしててとにかくきつかった。

まあこんだけ嫌悪感抱くってことは、よく出来ていたということでもあります。美夏ルートとか、ヤっちまってからちゃんと付き合うまでの描写かなり上手いですし。橘花ルートは初Hシーン以降は冷静に読めなかったので判断できないですけど、共通で縁側で寝てる橘花を見つける直前のテキストなんかは他人の家の臭いがするレベル。

意外と上履きが汚い委員長は、途中で普通に怖くなったのでやめました。もったいないことをしたかもしれん。

秋ちゃんルートは主人公への嫌悪感が比較的少なかったのでふつーに読めたかな。恋愛SLG的な好感度の上げ方で仲良い先輩後輩になって、みんなで遊びに行って、二人でデートして告白して、夏祭りの帰り道でキスして、誰もいない家に呼んでセックス、というテンプレ展開なんだけど、それがどっかから聞いたような「お付き合い」をする高校生的なリアリティを与えている。ただまあこれも高校生のみなさん頑張ってくださいといった感じ。

つぐみ様は、こんなもん大好物に決まっているので書く必要もない気がしますが、プレイ中はとにかくつぐみ様の一言一言に「はい… 悪いお兄ちゃんでごめんなさい…」してたようです。あんなんひきょう。