2024/02/05

浅草キッド

浅草キッドを見た。

千春(門脇麦)の演技だけでも見る価値がある。彼女がタケを/自分を見る視線は、彼女の人生に居て、居なくなった人を見る視線として完璧だった。私達はたくさんの人に会うけども、人生に居る人は滅多に居ないし、自分を主人公にすることも全員ができるわけではない。

師匠(大泉洋)とタケ(柳楽優弥)の演技が特筆すべきほどいいは思わないが、再開のシーンで小遣いから遅れて師匠がボケるシーンは、彼のブランクも表現されているから素晴らしい。その後、いい服を着ている(つまり、残していた)こともタケがハイヒールを揃えた(つまり、覚えていた)のも。忘れなかったもの。

ラストのタップは気障で、気障ったらしくってぴったり。青春に粋は似合わないから。